駐名古屋総領事楊嫻、「中日新聞」に署名入り文章を寄稿
2025-02-06 15:23

22日、駐名古屋総領事楊嫻は「中日新聞」に「新しい一年、友好を新たな高みへ」をテーマに署名入り文章を寄稿しました。全文は以下の通りです。

111日から13日まで第19回名古屋中国春節祭が名古屋市で開催されました。中国新疆ウイグル自治区喀什地区と重慶市から代表団が派遣され、日本の方々と一緒に、活気あふれ和やかな春節気分を体験することができました。

今年は、128日から24日までが中国の春節の大型連休です。中国で春節とは旧暦11日のことで、1年で最も重要な日です。先秦の時代から年末年始に神や先祖を祭り、収穫に感謝して豊年を祈願する儀式があり、漢代以降は、これが普遍的な社会風習となりました。1914年から旧暦の正月を春節と称すようになり、49年の新中国成立時に正式に春節と定め、全国的な祝日として法的に定めました。

長い歳月を経て、今のような春節の風習が固定されてきました。たとえば、玄関先などに「春聯」を貼ったり、爆竹を鳴らしたり。年越しの食事を楽しみ、翌日は親戚に年始のあいさつ回りをして、子供にお年玉をあげる習慣などがあります。特に中国国内では帰省や家族旅行で人々が大移動するため、毎年春節の際に特別輸送態勢「春運」に入ります。今年はおよそ40日間で、移動する人は過去最多の延べ90億人になる予想です。

中国の春節では、各地でさまざまな伝統行事があります。800年以上も続く北京の「廟会」、力強くて絢爛たる華北地方の「打鉄花」、嶺南地方の「花市」、獅子舞のパレード、颯爽とした動き舞踊を持つ潮汕地区の「英歌舞」、インパクト満々の伝統祭りである閩南地区の「遊神」など、地域ごとにそれぞれの風物詩が見られます。

たとえ時代がどんなに変化しようと、中国人は春節の伝統や風習を守り続けており、先祖に感謝を示し、家族の親睦を深め、幸福を祈願する気持ちに変わりはありません。

春節は中国のものであり、世界のものでもあります。今や国連の公式休日はもちろん、ユネスコ無形文化遺産にも登録されています。最近ある旅行サイトは、今年の春節において外国人観光客による中国観光の予約を、前年より203%増と予想しています。

新旧交代のこのごろ、中日関係にも新たな動向が見られてきました。昨年11月、習近平国家主席と石破茂首相はペルーで会談し、新時代の要請に合致した建設的かつ安定的な中日関係の構築で一致しました。最近、両国の上層部は、さまざまな方式を通じて互いに交流を続けており、両国関係には改善し発展する勢いが続いています。

春節の際、中国ではよく「新年新気象」という言葉が使われます。つまり新年には新たな雰囲気、気分でいこうということです。新春に際し、私たちは中部地方各界とともに、民間友好を新たな高みへ推し進め、新時代の中日関係に新風を吹き込んでいきたいと思います。

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