王毅氏,茂木外相と電話会談 二国間協力で三つの提言
2020-08-01 14:57

    中国の王毅・国務委員兼外相は29日、日本の茂木敏充外相と電話会談を行った。

    王毅氏は次のように表明した。新型コロナウイルス肺炎の感染が発生して以降、中日双方は感染症対策の協力で意思疎通を保ち、互いに支援し、隣国間の伝統的友情がはっきりと示された。感染は現在もなお世界中で猛威を振るい、世界経済が深刻な衰退に陥り、国際情勢の不確実性は増す一方である。中日は重要な近隣国、世界の主要経済体〈エコノミー〉として、両国関係の正しい発展方向をしっかりと守り、感染症対策協力、経済回復促進、地域の平和と安定の維持などの方面で協力を強める必要がある。

    王氏は次のように指摘した。現在、中日関係は全体として改善・発展の勢いを保ち、実務協力が着実に進んでおり、上半期の経済貿易協力は昨年同期の水準が維持された。これは非常に得難く、容易なことではなかった。双方は次の段階および「ポスト・コロナ」時代における二国間の行き来と交流を前向きに計画、推進し、世界的、地域的な各種の試練に共同で対応し、両国関係の発展のために絶えず新たな原動力を注入しなければならない。

    第一に、各レベル、各チャンネルの対話と交流を強化する。双方は既存の協議・対話メカニズムを推し進め、両国の各部門、各業界と民間・地方が適切な方式で交流とインタラクションを深めるのを奨励し、双方の人的往来の「迅速通路」〈ファスト・レーン〉を急いで築かなければならず、このための便宜と条件を提供する。

    第二に、互恵協力の回復と拡大に努力する。日本が中国発展の新たな情勢、新たなチャンスをタイムリーにつかみ、対中協力の深化に尽力することを歓迎する。中国側は日本の進出企業の業務・生産再開を重視しており、一連の支援措置を講じた。日本側も中国企業の日本での正常な経営のために公平、透明、非差別の環境を提供するよう希望する。

    第三に、国際・地域問題における意思疎通と協力を強化する。中日はどちらも多国間主義と自由貿易の擁護者、推進者であり、世界貿易機関〈WTO〉、東南アジア諸国連合〈ASEAN〉+中日韓、20カ国・地域グループ〈G20〉などの多国間メカニズムがしかるべき役割を果たすのを引き続き断固支持し、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の年内調印を確実にし、中日韓自由貿易圏〈FTA〉交渉を加速させ、地域経済と世界経済の回復のために貢献すべきである。われわれは協力して感染に立ち向かうという大きな方向性を堅持し、感染を政治問題化することに反対し、世界の感染との戦いを妨害、破壊する誤った言動に反対し、世界保健機関〈WHO〉がしかるべき役割を発揮するのを支持すべきである。

    王氏は次のように強調した。複雑に錯綜する国際情勢を前に、双方は両国指導者が合意した重要な共通認識の精神に従い、矛盾と意見の相違を慎重かつ適切に処理し、主要な精力の焦点を互恵協力に合わせ、中日関係が長期にわたり正しい軌道に沿って安定的に前進するよう共に図らなければならない。

    茂木氏は次のように表明した。日本は中国と共に、両国関係の前向きな発展を後押しすることを願っている。しばらく前、双方はそれぞれの国内で洪水・冠水災害が発生したことについて互いに見舞い電を送り、両国の友好的よしみを体現した。日本は中国との各レベルでの対話・意思疎通を維持し、感染症対策にしっかり取り組むと同時に、人的往来を積極的に進め、経済貿易・投資協力を促進し、RCEPの早期締結を支持する用意がある。

    双方はさらにその他の共に関心を寄せる問題について突っ込んだ意見交換を行った。

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