駐名古屋総領事劉暁軍「中日新聞」に署名入り文章を寄稿
2022-05-09 18:18

 5月8日、駐名古屋総領事劉暁軍は「中日新聞」に「心を一つに未来へ」をテーマに署名入り文章を寄稿しました。全文は以下の通りです。

 去年の東京五輪、今年二月の北京冬季五輪が相次いで開催され、中日両国および世界の人々に心温まる感動と勇気を与えました。中国・杭州では第十九回アジア競技大会の開催を控えています。

 自然豊かで歴史情緒あふれる建築が多く残る杭州は、かねてその美しさを「天には極楽があり地には蘇州と杭州がある」と称され、古代から日本と盛んな文化交流を行ってきました。明末の時期、杭州出身の文人陳元贇が来日し、徳川義直の招きに応じ、詩文、武術、「元贇焼」と呼ばれる陶器の作り方など中国文化を日本に伝達しました。

 一九六二年、中日の国交がまだ正常化していない中、岐阜市と杭州市との間で碑文交換が行われました。杭州市からは「中日両国民の子々孫々の友好」、岐阜市からは「日中不再戦」。今年でちょうど六十周年の節目になります。八九年、杭州の西湖を模して岐阜で「日中友好庭園」が建てられ、門には「連心通心」という文字が掲げられ、人と人の心が通じ合い、国と国が分かり合って友好の道を歩み続けるという願いが込められています。

 杭州アジア大会に続き、四年後には愛知・名古屋でアジア大会が開催されます。一昨年、双方の大会組織委員会の協力により、杭州大会と愛知・名古屋大会共同PR動画が作成されました。アジア大会をめぐり、杭州と愛知・名古屋とのつながりもいっそう深まりました。これを契機に、両地のさらなる交流と協力を強め、より良い未来を作るために手を組むことができると信じています。

 国交正常化以来五十年、多くの先人たちは、民間の力を発揮して官を促し、両国民の相互理解と中日関係の発展に多大な貢献をしました。近年、コロナ禍における両国民の助け合い、そして五輪に見られる中日友好の絆は、今なお人々の心に深く刻まれています。このように中日両国の民衆の間で結ばれてきた心の通じ合いは、私たちにとってかけがえのない宝物ではありませんか。

 東京、北京五輪で共有した熱い感動をさらに持ち続け、杭州、そして愛知・名古屋の舞台で再び心を一つにして、共に中日関係の明るい未来を開いていきましょう。


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