5月25日、駐名古屋総領事楊嫻は「中日新聞」に「互恵・ウィンウィンの旗印をより高く」をテーマとして、署名入り文章を寄稿しました。全文は以下の通りです。

4月、私は中国の新たな「質の生産力」の代表企業の一つ、ロボット開発会社JAKA・Roboticsの初の海外拠点である豊橋工場を訪問し、そこでロボットが巧みに挽(ひ)いたコーヒーも体験しました。近年、JAKAのみならず、中国のロボット開発スタートアップが中部地方で開発や販売事業を展開しています。中国深圳市の越疆科技は昨年6月、名古屋市にテストセンターを設立し、日本国内で2つ目の拠点となっています。また、愛知県と友好提携している江蘇省の蘇州エリートロボットも名古屋市で事業を始めました。中部製造業の成長のため、役に立つことを期待しております。
一方で中部地方の企業は中国への投資を盛んに行っています。4月22日、トヨタ自動車と中国上海市は戦略的協力協定を締結し、2027年の稼働をめざし、レクサスの車両や電池を生産する工場を6月に上海で建設を始める予定です。また瀬戸市にある医療機器メーカーもさまざまな投資先の選択肢を検討したうえ、中国の南寧市に工場を建設することを決めました。
これらの事例が証明しているのは、中日両国が互いに重要な経済・貿易パートナーであり、切っても切れない関係だということです。両国間の経済貿易協力は、互いに歩み寄り、デカップリングではなく支え合うべきだと考えます。
現在、世界は新たな岐路に立ち、保護主義が台頭しています。米国が一方的に仕掛けた貿易戦争は、グローバル産業チェーン、サプライチェーンの安定を乱し、ルールに基づく多国間貿易の秩序を破壊し、世界経済の後退リスクをさらに高め、各国経済に大きな衝撃を与えています。中国は米国の関税覇権主義的行為を強く非難し、断固として反対します。中国の立場は一貫して明確であり、貿易戦争や関税戦争に勝者はいません。保護主義には出口はありません。
最近、スイスであった中米ハイレベル経済貿易会談は、日本を含む国際社会の注目を集めました。会談では、中国は「正義を守り」、自国の道義を堅持し、双方の努力により、一連の重要な共通認識に達し、実質的な進展を得ました。このような成果を収めたのは、両国の経済・貿易関係が互恵ウィンウィンという本質に根付いているからにほかなりません。
まさに習近平主席が強調したように、「関税戦争・貿易戦争に勝者はなく、いじめ行為は自分を孤立させるだけ」です。多国間主義を堅持し、グローバル・ガバナンスを完全なものにすることは時代の要請であり、世界各国の共通利益もここにあります。今こそ中日両国は世界の主要な経済大国として、互いの意思疎通と協調を強化し、互恵・ウィンウィンの旗印をより高くて強く掲げ、多国間主義と多国間貿易体制を守るために共に努力すべきだと思います。

