6月21日、駐名古屋総領事楊嫻は「中日新聞」に「『ピンポン外交』から『名古屋決議』」をテーマとして、署名入り文章を寄稿しました。全文は以下の通りです。

名古屋を舞台の一つとした「ピンポン外交」が、今年は55周年を迎えました。
中日国交正常化の前、周恩来総理は西側諸国の一部が「二つの中国」を画策する動きに対して、中華人民共和国以外に別の「中国」が存在する余地を一切排除し、もしそのような枠組みが持ち込まれるならば、いかなる国際会議や活動への参加も拒否すると指摘しました。
1971年に名古屋で開かれた第31回世界卓球選手権で、日本卓球協会は後藤鉀二会長の下、周総理が提唱した「中日関係3原則」(中国を敵視せず、「二つの中国」をつくらず、中日関係の正常化を妨げない)の順守を承諾し、中国チームを招きました。
大会期間中、1人の米国選手が中国チームのバスに間違って乗り込みましたが、彼を迎えたのは敵意ではなく、むしろ中国選手からの温かいあいさつと贈り物でした。この中米選手の交流をきっかけに、両国卓球チームは交流を実現させ、さらにニクソン大統領の訪中や中日国交正常化など、一連の重大な歴史的出来事の幕を開きました。
「一つの中国」の原則を前提として、中国大陸と台湾地区のアスリートが国際競技会への参加を可能にするため、国際オリンピック委員会(IOC)は79年に名古屋で「名古屋決議」を採択し、中華人民共和国オリンピック委員会をIOCに復帰させ、台北オリンピック委員会を「チャイニーズタイペイ」に改称しました。この枠組みは「オリンピック・モデル」と呼ばれ、国際スポーツ界全体で長きにわたり順守され、さらに台湾地区の国際参与を規定する事実上のルールとして定着しています。
台湾は古来より中国の領土であり、戦後国際秩序の基礎となる法的文書であるカイロ宣言とポツダム宣言は、台湾の地位と帰属を明記しました。台湾問題は中国の内政であり、「一つの中国」原則は既に国際社会の普遍的な共通認識であり、183カ国がこの原則に基づき中国と外交関係を樹立しています。
72年の「中日共同声明」で、日本国政府は中華人民共和国政府が中国の唯一の合法政府であることを承認し、台湾が中国領土の不可分の一部であるという中国政府の立場を十分理解して尊重し、ポツダム宣言第8項に基づく立場を堅持すると表明しました。さらに78年の「中日平和友好条約」では、「中日共同声明」の諸原則が厳守されるべきであると明記しました。
「ピンポン外交」から「名古屋決議」までの流れで、名古屋は中国人の記憶に深く刻まれています。歴史を見守ってきたこの都市が今後も時代の大勢を見極め、友好の初心を受け継いでいくと期待されています。
今年9~10月に第20回アジア大会が愛知・名古屋で開催され、地元の皆さまが精いっぱいの準備に努めているとともに、多くの中国企業や個人はスポンサーや技術支援、ボランティアに参加しています。アジア大会のご成功と、選手の皆さまのご活躍を心よりお祈り申し上げます。













