駐名古屋総領事楊嫻、「中日新聞」に 署名入り文章を寄稿
2025-10-17 17:41

97日、駐名古屋総領事楊嫻は「中日新聞」に「希望に満ち溢れる大地で 共に繁栄を」をテーマとして、署名入り文章を寄稿しました。全文は以下の通りです。

今年1月に開催された第19回名古屋中国春節祭では、中国新疆カシュガル地区芸術団にお越し頂き、熱意あふれる演出が中部地方の皆さまを深く魅了しました。7月下旬には中部地方の学者、メディア代表団一行が新疆ウルムチとカシュガルを訪問。私は総領事館で訪中団と交流し、旅の感想を聞かせて頂きました。

 新疆はユーラシア大陸の中央に位置する古代シルクロードの要衝であり、「一帯一路」構想の中核エリアです。今年は新疆ウイグル自治区成立70周年にあたります。この70年間で新疆は目覚ましい発展と深遠な文化的蓄積を築き上げ、活気に満ちた現代化の熱土へと変貌を遂げました。

 訪中団は、街角で異なる民族が共に暮らし、和やかに生活する様子に強い感銘を受けたと語りました。古くから多民族が移住し、多文化交流の舞台として栄えてきたこの土地は、多彩な自然景観を有し人々の憧れとなっています。今年前半の新疆への海外観光客数は125万3900人を記録し、前年同期比で6.6%増加。中国ビザ免除の「友達の輪」拡大に伴い、ますます多くの観光客が新疆の絶景を訪れています。

 訪中団は有名な景勝地「国際大バザール」を訪れ、立ち並ぶ工芸品、多彩な郷土料理に感動されました。3千軒以上の店舗が集結し、伝統建築、民俗風情、民族舞踊が融合した独特の空間。歴史が刻み込んだ数々の文化遺産は、中国と世界の芸術宝庫に新たな価値をもたらしています。訪中団は現地の現代化産業施設も視察。「新疆といえば砂漠やオアシスといった辺境の景観を想像したが、実際に目にしたのは新産業の急速な発展だった」と述べました。

 近年、新疆はハイレベルの対外開放を拡大しています。昨年には阿拉山口やホルゴス口岸を経由した国際貨物列車「中欧班列」が1万6千本を上回り、全国の5割強を占めました。中欧班列は「中国製造」をより多くの国々へ届けるとともに、沿線諸国の優れた商品を中国市場に運び入れています。そして、新疆は国のデータセンタープロジェクト「東数西算」にも積極的に参加。中国の大手通信業者「中国移動」の人工知能計算センターやファーウェイクラウドなどの大型データセンターが6か所建設されています。訪中団は日本企業も新疆に一層の関心を寄せ、現地の実情を理解し協力の可能性を検討すべきだと提案しました。

 新疆はどんなところか、現地に行かないとわかりません。訪中団は「新疆に来て初めて、人々が幸せに暮らし、社会が安全で調和し、民族が団結する繁栄した土地だと実感した」と言いました。新疆の発展には社会環境の安定が不可欠です。中部地方の皆さまもぜひ新疆に足を運び、この希望に満ちた大地をご覧いただきたいと思います。

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